2021年12月15日
うさぎの耳より情報 No.211 うさちゃんのひげって何?
皆様、こんにちは。
耳より情報では、4週にわたってうさちゃんの聴覚、味覚、視覚、嗅覚についてお話してきました。これらはうさちゃんだけでなく動物や人間が持つ感覚機能で、五感という言葉でよく表されているものです。
今回は最後の一つ、触覚についてお話します。
うさちゃんの触覚の一つに「ひげ」があります。うさちゃんの顔をよく見てみると、体毛よりも太い毛が生えているのが分かります。この太い毛をひげと呼んでいて、鼻や口の周り、他にも目の上や頬っぺたにも生えています。
実は、人間のひげが体毛であるのに対し、うさちゃんのひげは体毛ではありません。「洞毛(どうもう)」と呼ばれる、毛状の感覚器官なのです。
ひげは体毛よりも根が深く、根元にはたくさんの神経が通っています。そのため、ひげに何かが触れると、すぐに神経に伝わり、うさちゃんは周囲の空間や目の前にあるものを認識できると言われています。
例えば、うさちゃんは口元が死角になっていますが、ひげを使って食べ物がある場所を把握し、匂いで食べ物を判断して、口に入れることができるようです。
また、ひげに触れるものは物だけではありません。うさちゃんはひげに風が当たることで風向きや強さを、空気が当たることで湿気や気圧の変化までも感じ取っているのです。
うさちゃんにとってひげは、さまざまなセンサーの役割を担っているんですね。
ところで、もしうさちゃんのひげを切ってしまったら、どうなると思いますか?
うさちゃんでの記録はありませんが、猫はひげを切られると平衡感覚を失ってしまうこともあるそうですよ。
うさちゃんにとってもひげは、とても繊細で大切な感覚器官です。決して切らないようにしましょう。
ちなみにレッキスやミニレッキスには、大事なはずのひげがほとんどありません。美しい毛質を実現するため品種改良されるうちに、ひげが退化したと考えられています。それでも他のうさちゃんと同じように暮らせていますよね。
うさちゃんの体の仕組みの謎は、まだまだ奥が深そうです。
次回もうさちゃんのうんちくをお話していきます。お楽しみに!