うさぎの耳より情報
うさぎの耳より情報 No.287 食べものに注意の季節
2023年06月07日
皆様、こんにちは。
梅雨が始まるこの時期、気温や湿度が高くなり、細菌の増殖が活発になるため、食べものが傷んだり腐ったりして、食中毒が発生しやすくなります。私たち人間は、サルモネラ菌やO−157など注意しなければならない大きな問題ですが、うさちゃんではどうなのでしょうか?
食べ物を腐らせるような細菌が増えるには、水分/栄養素/温度が必要ですが、食べ物の中に入っている水分で実際に細菌が増える時に使うことができる水分というのは、実は限られているそうです。例えば、加糖されているおやつの中に含まれる水分は『結合水』と言われ、細菌が増える時に使うことができないそうです。うさちゃんの食べ物の多くは、水分含有量が少ないものが多いですし、多いものでも加糖されているので、食中毒の危険性が低いようです。
しかし、湿度が高かったり、うさちゃんのフード、牧草やおやつの袋に空気中に含まれていた水分が結露したりするとカビや細菌が増える環境になることもあります。うさちゃんのおなかはとてもデリケートなので、用心する必要があるのです。うさちゃんの食べ物の保存は、湿気ないような容器とお部屋の中で高温多湿にならない場所などに保管することが大切です。そして、必ず開封してからなるべく早く使い切りましょう。うさぎのしっぽのおやつなどは、開封後1カ月以内に使い切っていただきたいと思います。
ちなみに、うさちゃんのルーツのアナウサギを初め野生動物が偏食なのは、安全な食べ物を確保し食中毒などから守るためとも言われています。
梅雨の時期は、うさちゃんの食べ物も私たちの食べ物も注意して過ごしましょうね。
次回もうさちゃんのうんちくをお話していきます。お楽しみに!
うさぎの耳より情報 No.286 うさぎの品種は何種類?
2023年05月31日
皆様、こんばんは。
皆さんは、うさぎの品種をどのくらい知っていますか?
元々は、1種類のヨーロッパアナウサギから世界中に広がり、今では世界各国のうさぎの協会からさまざまな品種が認定されています。
私たちに馴染みの深いネザーランドドワーフやホーランドロップなどは、ヨーロッパの都市や国の名前がついていることからも、純血うさぎのルーツがヨーロッパにあることが想像できますね。
日本には、昔からヨーロッパ、特にオランダから来るうさぎが多かったのですが、最近はアメリカから来るうさちゃんたちが主流かもしれません。
ところで、現在のアメリカンラビット、ARBAで公認されている純血うさぎは、なんと51品種もいるんです。
そして、ここ数年で認定された最新品種には、以下の3品種があります。
2019年、49品種目のアージェントブラン(Argente Brun)
2020年、50品種目のドワーフパピヨン(Dwarf Papillon)
2022年、51品種目のチェックフロスティー(Czech Frosty)
どんなうさちゃんなのか、気になるところですが、うさぎのしっぽ・町田 修著の「新・うさぎの品種大図鑑」第3版が7月に発売されます。こちらには新品種の説明も掲載されていますので、ぜひご覧になってみてくださいね。
ちなみに「新・うさぎの品種大図鑑」第3版は、うさぎのしっぽでご購入いただけます。お楽しみに!
次回もうさちゃんのうんちくをお話していきます。お楽しみに!
うさぎの耳より情報 No.285 フードに含まれるビタミンの効果
2023年05月24日
皆様、こんにちは。
うさちゃんが毎日食べているフード。原料は主にチモシーやアルファルファ、その他にも色々な原材料を細かく砕いて小さく成形したものがフードになります。
今回は、うさちゃんのフードに入っている原材料の中のビタミンについてお話します。
うさちゃんのフードパッケージの裏を見ると、原材料が書かれていると思います。原材料には、牧草以外にも穀物類や糟糠類、豆類などがあって、それぞれに食物繊維やたんぱく質、ビタミンやミネラルなど、さまざまな栄養素が含まれています。
この原材料の中のビタミンに対してみなさんはどのようなイメージを持っていますか?
「ビタミン」は、体に必要で、体調不良や疲れている時に摂ると元気になれるというイメージがありますよね。でも実はこの原材料に記載されているビタミンの中でビタミンCやEには、別の意味があるんです。
食べ物は、時間が経つとカビが生えたり、傷んだりします。これは、うさちゃんのフードでも同じこと。開封したてのフードは新鮮ですが、時間が経つにつれてどうしても劣化してしまうのです。
このフードの劣化を止めてくれるのが、ビタミンCやE。ビタミンCは、食品に含まれている水分に対して酸化防止の効果があり、ビタミンEは、食品に含まれる脂分に対して酸化防止効果があると言われています。
ビタミンと書かれていると、栄養の一つと思いがちですが、フードにとってとても大切な役割をしてくれているんですね。
また、フードの原材料や作り方については、しっぽのHP飼育講座に詳しく掲載していますので、ぜひご覧ください。
第31回 うさちゃんのフード(2) フードの原材料 と作り方
https://www.rabbittail.com/news/2721
次回もうさちゃんのうんちくをお話していきます。お楽しみに!
うさぎの耳より情報 No.284 どうやって食べられるものを区別している?
2023年05月17日
みなさん、こんにちは。
みなさんは、うさちゃんの食べ物の好き嫌いで悩んだことはありませんか? 食いしん坊だけど偏食、大好きなものには飛んでくるけど、嫌いなものにはそっぽを向ける。食べてほしいものをなんでも喜んでくれる子だと安心ですが、他のうさちゃんが大好きな牧草ですら、食べない子もいます。
今回は、うさちゃんがどうやって食べ物を区別しているかお話しします。
うさちゃんがお母さんのミルクから離乳して、初めてミルク以外の食べ物を食べる時、実は、すでにうさちゃんの中で食べてもいいものが決まっていると言われています。それは、お母さんのミルクにはお母さんの食べていた食べ物の匂いや味がついているからだそうです。
また、たくさんのうさちゃんと一緒に暮らしているとうさちゃんが同時に水を飲んだり、ご飯を食べたりすることがよくみられます。うさちゃんは、一匹でご飯を食べるというよりも仲間と一緒に食べる習性があるようです。野生のアナウサギであれば、仲間が食べている時に一緒に同じものを食べれば、いろいろな意味で安心です。
うさちゃんは自分の食べられるものを、お母さんからだったり、周りの仲間から教えてもらっているんです。その上、うさちゃんはとても鋭い味覚も持っています。以前に食べたことがあるか初めて食べるものかをすぐに見分けます。 だから、うさちゃんにいろいろなものを食べてもらうには、たくさんの食の経験が必要になります。ぜひ、みなさんがうさちゃんの食べ物探しのお母さんや仲間になってあげてください。
ちなみに、今回のメルマガは、今お配りしている『Shippo vol.7』〜うさぎのおやつ〜に書かれている内容をみなさまにご紹介しました。まだ、お持ちでない方は通販でお買い物時にプレゼントしています。
次回もうさちゃんのうんちくをお話していきます。お楽しみに!
うさぎの耳より情報 No.283 うさちゃんの体温調節
2023年05月10日
皆様、こんにちは。
5月は、爽やかで過ごしやすい日がある一方で、突然夏日になるようなときもありますよね。
まだまだ、暑さ対策は先と思っている飼い主さんもいるかと思いますが、油断すると大変なことになるかもしれません。
今回は、うさちゃんの体温調節とスペースについてお話します。
人は暑いと汗をかき、それが蒸発するときに体の熱が奪われることで体温の調整をします。また、わんちゃんは舌を出して「ハアハア」と口で息をすることで、舌や気道から水分を蒸発させて体の熱を逃しています。
一方、うさちゃんは人のように汗をかけないし、わんちゃんのように「ハアハア」と口呼吸はできません。
うさちゃんにできる体温調節は、体を伸ばし、被毛に覆われていない部分から体温を逃すことくらいです。
穴の中で暮らしている野生のうさちゃんは、暑いにときは涼しい場所に移動できますが、おうちで生活しているうさちゃんはそうはいきません。そのため、飼い主さんが意識的に温度管理をしてあげなければいけない動物なんです。
エアコンなどで室温管理をするのはもちろんですが、うさちゃんが体を伸ばせるスペースを確保するということが、とても大切になります。
おうちのケージでは、体を伸ばせるスペースを確保したケージ内のレイアウトにしてあげたり、お出かけ時のキャリーもできるなら、大きめの物を用意する必要があります。ただ、大きなキャリーは難しいというときには、必ず保冷剤などが必要になります。キャリー内は狭いので、どうしても体が丸まってしまい、体に熱がこもりやすくなります。飼い主さんがそれほど暑くないと思っても、体を伸ばせないうさちゃんにはとても暑いこともあるんです。この油断がうさちゃんの熱中症につながることもあることを忘れないようにしてあげましょう。
次回もうさちゃんのうんちくをお話していきます。お楽しみに!